開幕から負けなしの6連勝を飾った井山裕太王座=9日、大阪・梅田の日本棋院関西総本部

 第50期囲碁名人戦挑戦者決定リーグ戦(朝日新聞社主催)は9日、井山裕太王座が関航太郎九段に139手までで黒番中押し勝ちし、負けなしの6連勝で2期ぶりの名人挑戦に大きく前進した。関は1勝5敗となり、リーグ残留がいよいよ厳しくなった。

 5月開幕の棋聖Sリーグでいきなり2連敗とつまずいた井山だが、名人リーグは同月の福岡航太朗七段との全勝対決に続き、本局も充実の内容で完勝。序盤に四隅を占めて地合いで先行し、最後はシノげば勝ちの得意の碁形に持ち込み、関を投了に追い込んだ。

 井山の名人リーグの対局は、残すところ2局。5勝1敗と星一つ差で追う福岡は6月30日に芝野野虎丸十段(3勝2敗)と、7月3日に山下敬吾九段(1勝4敗)と打って全日程を終了する。井山の次戦はそのあと、同14日の余正麒八段(2勝3敗)戦。福岡が残る2局のうち少なくとも1敗し、井山が余戦に勝てば、同21日の最終ラウンド、広瀬優一七段(2勝4敗)戦を待たずにリーグ優勝が決まる。

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