大阪府警は5日、交通違反の反則金を支払うための「仮納付書」を破ったとして、府内の40代の男性を公用文書毀棄(きき)容疑で誤認逮捕したと発表した。仮納付書は刑法上の「公用文書」にあたらないが、逮捕した摂津署員2人が公用文書だと思い込んでいたという。23分後に男性は釈放され、署幹部が謝罪した。
発表によると、4日午後5時ごろ、摂津市内の府道で交通取り締まりをしていた同署地域課の巡査部長2人が、トラックが黄色線をまたいで進路変更したのを確認。運転する男性に対し、反則金を支払うために交通反則切符(青切符)と共に交付する「仮納付書」を手渡したところ、男性が破ったという。
2人は男性を同容疑で現行犯逮捕したが、その後、署幹部が仮納付書は公用文書ではないことに気づき、男性を釈放したという。
府警地域総務課は「職員に対する指導教養を徹底し、同種事案の再発防止に努める」としている。(丘文奈)