京都の年の瀬の風物詩、南座(京都市東山区)の歌舞伎公演「吉例顔見世(かおみせ)興行」を前に、出演する役者の名前を看板に記す「まねき書き」が8日、妙伝寺(同市左京区)で報道陣に公開された。
看板が並ぶ一室で、書家の川端清波さん(39)が人間国宝の片岡仁左衛門さんの名前を筆で記した。太くて丸みのある独特の書体は「勘亭(かんてい)流」と呼ばれ、すき間なく客が入るようにと大入りの願いが込められている。墨には、文字にツヤを出すため日本酒が混ぜられた。
26日に約50枚が南座の正面に掲げられる予定。顔見世興行は12月1~22日。(北村有樹子)