京都三大祭りの一つ、葵祭(あおいまつり)(5月15日)のヒロインとなる第67代斎王代(さいおうだい)に、東京芸大大学院生の山内彩さん(25)=東京都在住=が選ばれた。葵祭行列保存会が14日、発表した。
山内さんは京都市出身。不動産賃貸業などを手がける近庄ホールディングス(同市中京区)の社長、庄一郎さん(72)の長女。
6歳から日本舞踊の京舞井上流を習い始めた。ノートルダム女学院高校を卒業後、東京芸大音楽学部へ。大学院でも邦楽を学び、地歌箏(そう)曲演奏家としても活躍している。葵祭では童女役と采女(うねめ)役を務めた経験がある。
この日の会見で「京都のお姫様ということですので、見に来ていただく方の思い出に残るような斎王代になれたら。粛々と、にこやかに務めさせていただこうと思っています」と話した。
葵祭は世界遺産の上賀茂神社(京都市北区)と下鴨神社(左京区)の例祭で、正式には賀茂祭という。紫式部の源氏物語や清少納言の枕草子にも登場する。斎王代をはじめとした行列が京都御所を出発し、下鴨神社、上賀茂神社へ練り歩く。