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「KYOTO」の上演を前に熱を入れてけいこに取り組む劇団「燐光群」のメンバー=東京都武蔵野市吉祥寺本町1丁目
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 演劇の本場、英国で好評を博し、英国演劇界で権威あるオリヴィエ賞にもノミネートされた翻訳劇「KYOTO」が27日から、東京都世田谷・下北沢のザ・スズナリで上演される。KYOTOと言えば古都や伝統文化が題材の劇を思い浮かべがちだが、テーマは気候変動を抑えるため、各国が1997年の国連の会議(COP3)で合意し、採択された「京都議定書」。その意義を見直す意味が込められている。7月13日まで。

 上演するのは、戦争や貧困、憲法など現代社会の問題を題材にしてきた劇団「燐光群(りんこうぐん)」。主宰者で演出家の坂手洋二さんは、知人の俳優が英国で「KYOTO」に出演することを聞きつけ、「もともと環境問題に詳しくなかったが、英国での劇の内容や意義を知り、日本人にぜひ見てもらう価値のある作品だと思った」と話す。

 京都議定書は、先進国に温室効果ガスの削減義務の数値目標を課した国際条約。気候変動という地球規模の課題解決に向け、国際社会が一丸となって初めて具体的な取り組みを決めた画期的な内容だった。議定書をまとめた京都での会議では各国の思惑が交錯し、期間も限られる中、交渉決裂寸前までいったが、アルゼンチンのエストラーダ議長が土壇場で歩み寄った。

■温暖化を食い止めるため世界…

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