横浜市中区山下町。中華街のはずれに店を構えるジャズバー「ミントンハウス」が、20日で開店から半世紀を迎えた。街の光景、行き交う人の姿は50年で様変わりしたが、木製の重い扉を開くと、時流とは無縁の空間が広がる。癒やしを求めてきょうも人が集い、酒とレコードの音に酔う。
常連客から「おいどん」と呼ばれる店主の川上裕朗さん(77)は、開店当時「ジャズをほとんど知らなかった」という。大学では学生運動に参加。「当時はそれがファッションだった」
卒業後、書店の取次会社や工場などで働いたが、ジャズ雑誌の編集部にいた知人から、ジャズ喫茶をやってみないかと言われたのが店を開いたきっかけだった。
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