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インタビューに答えるコペンハーゲン・コンセンサス代表のビヨルン・ロンボルグさん

 地球温暖化を防止するための対策は人類にとって必要だとしても、今のようなスピード感で巨額投資を今後何十年も続けていけるものなのか。人類にとって、それは何より優先すべき政策なのか。ノーベル賞受賞者級の有力経済学者ら50人以上を集めた研究プロジェクトでその問いに向き合ってきた、デンマークのシンクタンク「コペンハーゲン・コンセンサス」代表のビヨルン・ロンボルグ氏に、学者たちがたどり着いた「結論」を聞いた。

 Bjorn Lomborg デンマークの政策シンクタンク「コペンハーゲン・コンセンサス」代表。世界の優先課題12分野をまとめた新著は英エコノミスト誌の2023年ベストブックの1冊に選ばれた。

 ――地球温暖化対策の必要性は認めつつも、知的に対処する必要がある、と主張していますね。今の対策は過剰ですか。

 「非常に大きなコストをかけながら期待する成果が上がっていません。私たちはキドランド、シェリング、スミスらノーベル経済学賞受賞者や気候経済学者50人らと、気候変動への賢明な対処法を探ってきました。そこで出した結論は、これまで人類が様々な問題を解決してきたのと同様に長期的な技術革新が大事だということです」

 「半世紀前、米国で車の排ガ…

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