(第144回春季中国地区高校野球大会1回戦 矢上8―3玉野光南)
一回表。先頭打者が2塁打を放ち、矢上の先制の好機。打席には2番打者・高橋遼太選手(3年)が立った。
「自分たちの流れで試合を進めるためにも先制点が大事」。内角高めに甘く入ってきた3球目のスライダーを振り抜いた。右越え二塁打で先制点をたたき出した。「しっかりと自分のポイントで打つことができた。冬の練習の成果が出た」
矢上は昨秋の中国大会で初めての4強入りを果たし、今春の島根県大会では初優勝。県内で最も勢いのあるチーム。高橋選手はそのチームを牽引する攻撃の要にまで成長した。
冬に磨いたのは、苦手な外角球への対応。山本翔監督やコーチの指導のもと、球を見極める力と外角へ対応できる打撃フォームを身につけた。この日も5打数3安打3打点と勝利に大きく貢献。山本監督は「高橋が起点となり勝てた。爆伸びの選手です」とたたえた。