気象庁は25日、今年の夏(6~8月)の平均気温は平年(1991~2020年の30年間の平均)と比べ、全国的に「高い」と見込まれると発表した。地球温暖化や海面水温の上昇などの影響だが、観測史上最高を更新した2023年、24年の夏ほどの記録的な暑さになる可能性は低いとみている。
同庁によると、5月ごろから、かなり気温が高くなる日があり、熱中症への注意が必要になるという。6月以降は、日本上空の偏西風が平年より北を流れやすく、大陸からのチベット高気圧と太平洋高気圧がそれぞれ強まり、広い範囲で気温の上昇が見込まれる。
ただ、偏西風の動きや世界的な海面水温の予測を考慮すると、過去2年ほどの顕著な高温とはならない見込み。
また、同庁は同日、今後3カ月の予報も発表。3月は北海道や東北で「高く」、北陸を含む東日本で「平年並か高い」と見込む。来月2日には東京都や大阪府などで最高気温が20度に達すると予想されるが、日本海側を中心に今月の寒波で積雪が多く残る地域もある。同庁の担当者は「雪崩や屋根からの落雪、除雪中の事故に十分注意してほしい」と呼びかけた。