賞の「後見人」を務めた作家の朝吹真理子さん(中央)と、選考に参加した学生たち=2024年3月27日、東京都港区、柏崎歓撮影
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 「日本の学生が選ぶゴンクール賞」という文学賞がある。フランスで最も権威がある文学賞「ゴンクール賞」の候補作を日本の学生たちが原著で読み、独自に受賞作を選ぶ賞だ。第3回の今年は3月27日に東京都内で最終選考があり、ジャンバティスト・アンドレア著「彼女を見守る」(邦題は仮訳)が受賞作に選ばれた。

 フランス語を学ぶ日本各地の高校生と大学生約60人が、ゴンクール賞の候補8作のうち4作をフランス語で読み、議論を重ねてきた。同じような試みが、世界30カ国以上で行われているという。

 選考会のあとに開かれた授賞式には、選考に参加した学生たちのほか、受賞を知らされたばかりのアンドレアさんもオンラインで登場。「私の本がこんな遠い国の人の心に届いたことに感動している」と興奮気味に語った。

 賞の「後見人」として学生た…

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