フランスの自動車販売店にある日産自動車とルノーのロゴ=ロイター

 仏自動車大手ルノーは1日、保有する日産自動車株の会計処理の変更に伴い、95億ユーロ(約1兆6千億円)の損失を1~6月期決算に計上すると発表した。日産の株価低迷が影響した。現金流出は伴わず、配当の算出にも影響しないとしている。

 日産株の評価についてこれまで持ち分法による会計処理を行っていたが、6月30日時点の株価をもとに金融資産として計上する形に見直した。損失額はさらに精査する。今後の日産の株価変動の影響は資産の増減として表れ、純損益への影響はなくなるという。

 ルノーは2023年に日産と出資比率を対等にすることで合意し、43%だった日産への出資比率は6月末時点で約36%にまで下がっている。今春には双方が10%にまで下げる権利を認めた。ルノーは発表文で会計処理の変更について「ルノーと日産の間における戦略、運営上の約束を変えるものではない」と説明している。

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