仏自動車大手ルノーの最高経営責任者(CEO)に就任するフランソワ・プロボ氏=同社提供

 仏自動車大手ルノーが31日発表した1~6月期決算は、純損益が111億8500万ユーロ(約1.9兆円)の赤字となった。保有する日産自動車株の会計処理の変更に伴って93億ユーロの損失を計上するなど日産の経営悪化が響いた。同社は最高経営責任者(CEO)に同社幹部のフランソワ・プロボ氏(57)を昇格させる人事も発表し、新しい体制のもとで収益改善に取り組む方針だ。

 ルノーの売上高は前期比2.5%増の276億4千万ユーロと伸びた。グループの世界販売台数はフランスやスペインなどで増え、前期比1.3%増の117万台と堅調だった。

 大幅な赤字の要因は、提携先である日産の不調だ。ルノーは保有する日産株の評価について、持ち分法による処理から、6月30日時点の株価をもとに金融資産として計上する形に変更。日産の株価が大きく下落したため、93億ユーロの損失を計上した。

 さらに日産の赤字を踏まえた…

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