東京駅前の出勤風景=2022年6月、東京都千代田区

 12人に1人が仕事で「孤独がほとんどいつもあった」と感じていて、長時間労働の人はそのリスクが一気に高くなる――。そんな状況が、国内の企業に勤務する約2万4千人を対象にしたネット調査で浮かび上がった。東京大や北里大などの研究チームが分析し、労働衛生の国際専門誌に24日、発表した。

 新型コロナウイルス感染の流行以降、働き方の変化に伴い仕事での孤独が注目されている。研究チームはコロナ禍後の2024年10月、インターネット調査会社に登録している、国内の企業で働く20歳以上の2万4021人(自営業や経営者などは除く)に、「仕事でどの程度孤独であると感じることがあるか」と質問した。「ほとんどなかった」「ときどきあった」「しばしばあった」「ほとんどいつもあった」の四つから回答してもらい、「ほとんどいつもあった」を、仕事で孤独を感じている人と定義した。

 性別や年齢、婚姻、年収などのほか、仕事関連として業種・職種、雇用形態、労働時間も質問し、関連を分析した。

 その結果、仕事で孤独を感じている人は1984人(8.3%)。男性で女性より多いほか、30~50代では20代の1.31~1.41倍と中高年で多く、未婚者は既婚者の1.47倍だった。

 年収が400万円以下の人で多く、業種では、学術研究・専門・技術サービス業、教育・学習支援業、医療・福祉業が、製造業に比べ低い傾向だった。

 労働時間については、30時…

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