職員の懲戒免職処分と書類送検について記者会見で発表した、佐賀県警の井上利彦首席監察官=2025年9月8日午後2時0分、佐賀県警本部、岡田将平撮影

 佐賀県警のDNA型鑑定をめぐり、不適切な行為が100件以上明らかになった。懲戒免職となった科学捜査研究所の40代職員は「自分の仕事をよく見せるため」などと動機を話したという。県警は、結果的には捜査や公判への影響はなかったとするが、ずさんな実態が浮き彫りになった。

  • DNA鑑定していないのに鑑定書類 不正130件、科捜研職員を免職

 8日に記者会見を開いた県警によると、懲戒免職となった職員の不適切な鑑定は2017年以降、130件に上った。

 実際はしなかった鑑定を、したかのように装った事例や、鑑定の資料を紛失し、代わりに別の資料を返還した事例が確認された。鑑定の経過を記す書類に実際とは違う日付を記したり、DNA型の計測結果を示す資料に実際とは違う数値を添付したりもしたという。

捜査や公判への影響は?

 職員は県警に対し「上司に自…

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