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青森山田―仙台育英 六回裏、仙台育英の一塁走者川尻が二盗を決める。遊撃手伊藤=2025年6月11日、米沢市営、八鍬耕造撮影
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 第72回春季東北地区高校野球大会が11日、山形県の米沢市営野球場などであった。仙台育英(宮城1位)は青森山田(青森1位)に8―4で勝ち、4強入りした。聖和学園(宮城2位)は能代松陽(秋田1位)に延長11回にわたる攻防の末、敗退した。仙台育英は13日、ヤマリョースタジアム山形(中山町)で聖光学院(福島1位)と対戦する。

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 2点を追う延長十回裏タイブレーク無死一、二塁。聖和学園の太田元選手(3年)への八島知晴監督の指示は「思いっきりいけ」。初球の直球を振り抜き、1点差に迫る適時打を放った。

 前日の試合まで、思うような結果を出せなかった。試合後、2~3時間の練習のほとんどをバッティングに費やし、頭をボールに近づけるフォームに修正。これが功を奏し、この日は4安打の活躍を見せた。

 聖和学園は春の県大会でも2度タイブレークで勝ち上がり準優勝。ただ、今回は能代松陽に押し切られた。「粘り強さを持ち味としてきたが、最後負けて悔しい。この1カ月間、練習を全力で取り組んで夏は勝ちたい」

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 六回裏、中岡有飛選手(3年)の適時打で1点をリードし、なお1死二、三塁。さらに追加点が欲しい場面で、仙台育英の砂涼人選手(1年)はスクイズを狙うも、ファウルで2ストライクに追い込まれた。

 「次の1点が大事。しっかり切り替えて、コンタクトしよう」。次の直球をセンター前に運び、2点適時打とした。

 1年生だが、春の地区予選からスタメンで活躍。須江航監督は「守備はチームで一番うまいし、人生何周目なのかというほどの冷静さがある」と評価する。この日も難しい打球を確実にアウトにした。

 ただ、自身は反省を口にする。「ヒットは出たけれど、走塁ミスやエラーがあった。夏のような一発勝負では、その一球で泣く。常に冷静に、頑張っていきたい」。泥だらけのユニホームで、そう語った。

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