関東地方で暮らす中東出身の女子高校生(16)が書いた作文が8月末、絵本「私は十五歳」として出版される。「仮放免」という状態に置かれた彼女はこう書く。普通の十五歳なのに、私が見てる世界は――。
絵本の冒頭で描かれるのは5歳のとき、「戦争から逃げ、命を守るため」に家族で来日し、先に来ていた父親と合流する場面だ。しかし、9年後、父親は在留資格を失い、高校生自身も仮放免となった。
「仮放免」とは在留資格を失い強制退去の可能性がある外国人が、入管施設への収容を一時的に解かれた状態のこと。健康保険などの社会保障から除外され、就労も禁止。移動も制限される。
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