白樺学園―旭川志峯 八回表白樺学園1死満塁、ピンチを併殺で切り抜けほえる河合投手=2025年7月22日午後3時37分、エスコンフィールド北海道、加藤丈朗撮影

(22日、第107回全国高校野球選手権北北海道大会決勝 白樺学園3―4旭川志峯)

 「ピンチを作ってしまった」

 三回表無死一、二塁、マウンドに立つ旭川志峯の河合悠希投手(3年)は動揺していた。

 この回、先頭打者に死球を与えた。それから、いつもは聞こえている内野手たちの声かけが聞こえなくなり、投球を低く抑えようとしても、浮いてしまう。

 ふとベンチを見ると、仲間たちが叫んでいた。

 「投げきれ」

 自分のことを信じてくれていると感じた。気持ちが落ちつき、制球が戻ってきた。毎回得点圏に走者を背負う苦しい試合だったが、9回184球を投げきった。準決勝は登板がなく、「あしたは投げられるかなと思って準備していた」という。「結果が出て良かった」

 背番号1をつけるが、山本博幸監督からは「まだエースとは呼べない」と言われてきた。精神面も技術面も、歴代のエースにはまだ及ばないと自覚している。「甲子園ではエースと言ってもらえる投球をしたい」

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