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ご神木をお木曳車に載せて伊勢の町衆らが街なかを引く「陸曳」=2025年6月10日午後1時37分、三重県伊勢市中島1丁目、小西正人撮影
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 伊勢神宮の第63回式年遷宮(2033年)に向け、ご神体を納める「御樋代(みひしろ)」の用材を外宮に運び入れる奉曳式(ほうえいしき)が10日、伊勢市であった。前日の内宮での「川曳(かわびき)」と違い、女性や子どもを含む町衆らが街なかをお木曳(きひき)車に載せて運ぶ「陸曳(おかびき)」をした。

 前日に続く雨の中、午前11時ごろ、木曽山中から切り出されたご神木3本が、宮川にかかる度会(わたらい)橋東詰にトラックで到着。前回は3本とも陸曳したが、今回は1本だけお木曳(きひき)車に積み替え、2本はトラックで外宮へ。高齢化などに配慮したという。運営も含め約700人の伊勢市民が奉仕した。

 お木曳車はご神木を含め約6トンにもなる。子ども100人を含む約400人の引き手が「エンヤラ、ソーリャ」と、威勢の良いかけ声をあわせた。約2時間かけ、外宮北御門までの約1.8キロを運んだ。

 沿道で見守っていた度会橋近くに住む77歳の女性は「遷宮は楽しみやけど、最近は町内会でも若い人が少なくなって引き手を探すのが大変。せめて沿道から応援したい」と話した。

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