ヒノキを伐採する杣夫(そまふ)=2025年6月3日午後0時12分、長野県上松町、小玉重隆撮影

 伊勢神宮(三重県伊勢市)の社殿などを20年ごとに造り替える2033年の式年遷宮に向け、ご神体を納める木材を切り出す「御杣始祭(みそまはじめさい)」が3日、長野県上松町の赤沢自然休養林であった。雨の中、天皇陛下の妹で神宮祭主の黒田清子さん(56)ら約350人の参列者が見守り、内宮と外宮で使われる2本の木曽ヒノキが切り倒された。

 高さ26メートルの2本のヒノキは祭場の前に並ぶように立ち、樹齢は推定で300年。神事の後、地元の林業関係者で作る「三ツ紐(ひも)伐(ぎ)り保存会」のメンバーや伊勢神宮関係者が3方向からおので切れ目を入れた。ご神木が倒れると、参列者らから歓声と拍手が湧いた。

 切りそろえられたご神木は6日朝に伊勢神宮に向けて出発する。

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