将棋の藤井聡太王座(23)=名人、竜王、王位、棋聖、棋王、王将を合わせ七冠=に伊藤匠(たくみ)叡王(22)が挑戦する第73期王座戦五番勝負第2局(日本経済新聞社主催)は18日、神戸市中央区の「ホテルオークラ神戸」で指され、午後8時48分、伊藤叡王が116手で勝った。シリーズ成績は両者1勝1敗のタイとなった。第3局は30日、名古屋市の「名古屋マリオットアソシアホテル」で行われる。

 将棋界に八つあるタイトルを、現在この2人が分け合っている。藤井王座が七冠をキープするか、伊藤叡王がタイトルを奪取して藤井王座に迫れるか。注目の対決だ。

 本局は、「角換わり」の戦型から、伊藤叡王が意欲的な工夫を披露し、藤井王座も見事に対応。藤井王座がリードと見られていたが、二冠を目指す伊藤挑戦者が粘りを見せた。

将棋の第73期王座戦五番勝負第2局を振り返る挑戦者の伊藤匠叡王(左)と藤井聡太王座(右)=2025年9月18日午後、神戸市中央区の「ホテルオークラ神戸」、佐藤圭司撮影

 終盤、両者1分将棋にもつれこんだが、最後は伊藤叡王が勝利を収めた。藤井王座が逆転負けを喫するのは珍しい。ABEMAの中継で解説していた木村一基九段(52)は「珍しいものを見た」と漏らした。

 終局後、両対局者は、現地で催されていた大盤解説会場に足を運び、ファンの前で感想を述べた。

 勝った伊藤挑戦者は「本局は…

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