性被害を訴えたジャーナリストの伊藤詩織さんが監督し、性暴力をめぐる様々な問題について自身の体験を描いたドキュメンタリー映画「Black Box Diaries」。国際的に評価される一方、一部の映像や音声が許諾なく使われていると元代理人弁護士らが指摘し、日本では公開が決まっていません。異例の状況を、どう受け止めればいいのか。映画や#MeTooを取材してきた一人としても悩ましく感じていました。
そんな中、性暴力問題の取材に取り組んできたライターの小川たまかさんと、セクシュアルハラスメントを主題にした作品やドキュメンタリーを手がけてきた映画作家の舩橋淳さんに、「対話」という形で語り合ってもらいました。〈「伊藤詩織さん映画を考える対話 浮かび上がってきた『問題』の本質は」(10日配信)〉
作品や指摘をどう考えるのか、ドキュメンタリーとジャーナリズム、公益性、性暴力をめぐる問題を描く難しさ、制作者の倫理と説明責任、解決に向けてできること……。多岐にわたる論点をできる限り丁寧に伝えたいと考え、約1万字の記事になりました。
それぞれの立場で性暴力をめぐる問題や表現に向き合ってきた2人だからこそ、視点の違いも含め、本質的な問いが浮かび上がってきたと感じています。
記事の最後やジャーナリストの松谷創一郎さんのコメントプラスにもある通り、SNSを中心に、どちらが100%正しい・悪いといった「わかりやすさ」を求める議論になりがちな昨今。「分断」を埋めるような対話や発信に、と小川さん・舩橋さんと確認しながら進めました。そんな思いも含めて、記事が届くことを願っています。
- 伊藤詩織さん映画を考える対話 浮かび上がってきた「問題」の本質は
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