静岡県伊豆市内の修善寺、中伊豆、天城の3中学校が統合され、4月に開校する伊豆中学校の落成式と内覧会が27日、開かれた。約100人の関係者が出席し、市議会の予算案否決で構想より5年遅れとなった完成を祝った。
敷地面積約3万8千平方メートル、総事業費は約70億円。2階建ての校舎は伊豆市産のヒノキをふんだんに用い、木のぬくもりが感じられるつくりになっている。生徒数450人で、15教室はすべて2階に集め、約180メートルの廊下から全教室が見渡せる。災害時には避難所として使うことを想定した。体育館には、停電に強いガス式エアコンが配備され、柔らかい床材が採用された。
敷地内にはバス停が2カ所設けられている。市内の全中学生に配られる路線バス乗り放題の定期券「伊豆市スクールパス」で通学する予定の生徒も多いためだ。隣接地には、市民の憩いの場と避難場所の役割をもち、危機管理センターが置かれる「ひなた公園」が1年後に開園する。
菊地豊市長は「この場所は伊豆市の新たな中核エリアとなる。日本一を自負する素晴らしい校舎ができ、次は日本一の教育をめざす」と話した。