24日午前8時14分ごろ、東京・伊豆諸島の鳥島近海を震源とする地震があり、八丈島で50センチの津波を観測するなど伊豆諸島の各地に津波が到達した。震源の深さは19キロ、地震の規模を示すマグニチュード(M)は5.8と推定される。震度1以上の揺れは観測されず、「通常であれば津波を観測するような規模ではない」(気象庁)地震だったが、専門家は海底火山の影響を指摘する。

 鳥島近海の地震や津波に詳しい東京大地震研究所の三反畑(さんだんばた)修助教(地球物理)によると、今回の地震の震源付近にある海底火山「須美寿カルデラ」では10年に1度の頻度でM6に満たない、比較的小さな地震が起き、その後、1メートルに迫る津波の観測が繰り返されている。

 その原因とされるのが、地下のマグマが上昇して海底が隆起する「トラップドア(はね上げ戸)断層破壊」だ。海底が一気に持ち上がり海水を押し上げることで、津波を発生させる。

 須美寿島の付近では、薄い青…

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