三重県伊賀市西山にある国の指定棚田地域「西山の棚田」で14日、児童が田植えを体験する「たなだ学校」があり、山あいに子どもたちの歓声が響いた。
地元自治会や保全団体の西山集落協定などでつくる協議会が開き、今年で3回目。地元の上野北小学校の5年生約30人が参加した。講師となった地元の重倉(かさくら)成則さん(81)が、棚田に生物多様性や景観保全の機能があることや、肥料やりや草取り、水抜き、消毒などの作業を経て収穫できることを説明。児童は素足で約200平方メートルの田んぼに入り、泥の感覚に大騒ぎしながらもち米の苗を植えていった。重倉さんは「年寄りが田を守っているが、大きくなったら農業に携わってほしい」と話した。
9月に100~200キロ程度収穫する見込みで、家庭科の調理実習でおこわにしたり、地域のイベントで販売したりする。