愛媛県宇和島市の市立伊達博物館の建て替え計画にともなう建設工事業者の入札が、文化財保護法が定める手続きに反しているとして、市内で農業を営む男性(75)が18日、岡原文彰市長に対し、入札手続きや工事請負契約の締結などをしないよう求める住民訴訟を松山地裁に起こした。岡原市長は「訴状が届いていないので、コメントを差し控える」としている。
1974年に開館した現在の伊達博物館は、江戸時代に宇和島城主として宇和島藩を治めた伊達家の資料を収集・展示している。老朽化が進み、南海トラフ巨大地震に対応する耐震性も確保されていない。そのため、市は2019年に建替(たてかえ)委員会を発足させ、現在地に近い景勝地・天赦公園への移転を決めた。設計は隈研吾建築都市設計事務所(東京)が受託した。
訴状で原告側は、移転先は「…