強い冬型の気圧配置とこの冬一番の強い寒気が流れ込み、福島県会津地方は6日夜から記録的な大雪に見舞われた。会津若松市では1メートルを超える雪が積もり、統計開始以来最深の積雪を観測した。
気象庁によると、6日午前にいったん収まった寒気の流入が同日夕方から再び強まり、会津地方は大雪となった。会津地方の中心地・会津若松市では7日午前10時までの24時間降雪量が45センチに達し、積雪の深さが119センチになった。2010年12月に観測した115センチを上回り、1953年の統計開始以来の過去最深積雪を更新した。
同じ会津地方の金山町でも積雪が235センチとなり、過去最深を更新した。このほか、只見町で283センチ、南会津町南郷地区で217センチの積雪を観測した。
会津若松市内では、大粒の雪が絶え間なく降る中、市民が雪かきに追われた。早朝から除雪車もフル稼働したが、一部道路では除雪が追いつかず、スリップやスタックする車が相次いだ。道路脇に除雪された雪で行き違いができない箇所も発生し、通勤時間帯には各地で交通渋滞が発生した。
市内中心部の鶴ケ城近くで雪かきをしていた男性(64)は「こんな大雪はずいぶん久しぶりのことだが、一晩でこんなに積もったのは経験がない」と話していた。
大雪の影響で、7日夜から鶴ケ城本丸広場などで開催予定だった「会津絵ろうそくまつり」の中止が決まった。関係者によると、雪が降りすぎて会場の除雪が追いつかないためという。
会津では10日夕方まで、24時間に30~70センチの降雪が予想される。
会津若松市北町の市道では7日午前4時ごろ、除雪作業をしていた市内の建設業の男性(75)が転倒し、左ももの骨が折れる重傷を負って病院に搬送された。
県警会津若松署によると、男性はブルドーザーを運転中に道のポールと接触し、被害を確かめようとしたところ、車体で足を滑らせたという。