韓国政府は25日、かつて「佐渡島（さど）の金山」で働いた朝鮮半島出身労働者らを追悼する行事を、新潟県佐渡市で独自に開いた。朴喆熙（パクチョルヒ）駐日大使や遺族9人を含む約30人が参加し、黙禱（もくとう）を捧げ、花をたむけた。
- 共同通信、生稲氏めぐり記事訂正 「参拝しておらず、誤った報道に」
朴氏は追悼の辞で「歴史の裏にこのような韓国人労働者の方々の涙と犠牲があったことを、私たちは永遠に忘れない。この追悼式が亡くなった方々と遺族の慰めになることを望む」と述べた。さらに「80年余り前のつらい歴史が記憶され続けるよう、韓日両国が努力していかなければならない」とも訴えた。
同市では24日、朝鮮半島出身者を含む全労働者の追悼行事が日本側の主催で開かれ、韓国側も参加する予定だったが、23日に見送りを表明し、独自の追悼行事の開催を決めた。日本政府代表の生稲晃子外務政務官が過去に靖国神社に参拝していたと韓国メディアが報じ、韓国内で問題視する声が出ていた。
日本の外務省は韓国側が不参加を表明すると、生稲氏から当時の状況を聞き取ったうえで「（生稲氏が）参院議員就任後に靖国神社に参拝した事実はない」と判断。生稲氏も朝日新聞の取材に対し「私は2022年8月15日に靖国参拝はしておりません」と答えていた。
共同通信は25日、生稲氏が22年8月15日に靖国神社に参拝したと報じた記事について、「生稲氏は参拝しておらず、誤った報道となった」と加盟社に訂正記事を配信した。（河野光汰、茂木克信、井上充昌）
