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試合前の打撃練習を見る阪神の岡田監督(右)と佐藤輝=2024年7月3日、マツダスタジアム、上山浩也撮影
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(3日、プロ野球 阪神タイガース2―1広島東洋カープ)

 手に残った久々の本塁打の感触で、重圧から解き放たれたのか。阪神・佐藤輝が2本塁打で、チームを勝利へ導いた。

 1本目は二回。1死から、広島・九里の内角直球を右翼席に引っ張った。4月21日以来、123打席ぶりとなる今季4号の一発は「久しぶりすぎて」。

 四球を挟んで立った六回の第3打席は、外角への変化球を流し打つ。打球は左翼フェンスをギリギリで越えた。

 直前の五回の守備で、痛いミスがあった。2死から菊池の三塁線のゴロをうまく捕ったところまではよかったが、一塁に悪送球。この後、同点にされた。「エラーした後だったので、絶対に打つという気持ちで取り返せて良かったです」。汚名返上の一振りでもあった。

 1試合2本塁打は、昨年5月以来のこと。入団から3年連続で20本以上の本塁打を放っているが、今季は5月中旬から約3週間、2軍落ちを経験するなど、苦しんでいる。試合前までの打率は2割2分9厘だっただけに、「もっともっと、しっかり打ちたいですね」と奮起を誓った。

 この勝利で、岡田監督は指揮官として阪神では通算514勝。藤本定義氏に並ぶ球団歴代1位タイの勝利数になった。岡田監督は「そんなん忘れてるやろ」と無関心だったが、これで首位広島には直接対決で4連勝。セの首位争いをおもしろくしている。(上山浩也)

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