公立小学校の教員採用試験で、体育の実技を廃止する自治体が相次いでいる。新任教員の採用倍率が過去最低を更新し続けるなか、実技が受験者の負担となっており、敬遠される原因の一つとみているためだ。ただ、子どもへの指導に影響はないのか。
大阪、受験者数は3年で25%減
「体育の実技は試験を受けるか考えるときの心理的ハードルになっている」。大阪府教育委員会の採用担当者は昨年、大学生らへの説明会で参加者からこんな声を聞いた。府教委は、小学教員採用の3次試験で受験者に水泳の実技を課していた。昨年度は8月の午前9時~午後6時の指定した時間に25メートルを泳いでもらい、待機を含め1人につき最大約3時間拘束した。3次試験ではこのほか、8月下旬~10月上旬の指定日に模擬授業と個人面接を受けてもらった。
採用試験の受験者数は減少傾…