東京電力福島第一原発6号機の燃料プールにあった使用済み核燃料1456体の取り出し作業が完了した。地震が起きた際などの事故リスクを下げるのが目的で、これまでに3、4号機で取り出し終えている。7月からは5号機で始め、2031年までに全6基からの搬出を終える計画だ。
11年の事故の際、1~6号機のうち5、6号機はメルトダウン(炉心溶融)や水素爆発を免れた。
作業2年半、当初予定から1年遅れ
東電によると、6号機の取り出し作業は22年8月に始まり、今年4月に原子炉建屋のプールから敷地内にある共用プールに移し終えた。当初は23年度の完了をめざしたが、燃料を入れて運ぶ「キャスク」と呼ばれる金属製容器に問題が生じるなどして1年ほど遅れた。
6号機のプールや貯蔵庫で保…