6月3日の韓国大統領選に向け、保守系与党・国民の力の金文洙(キムムンス)前雇用労働相側が、保守系野党・改革新党の李俊錫(イジュンソク)氏との候補一本化への期待を強めている。最近の世論調査で2人の支持率の合計が、トップを走る進歩(革新)系最大野党・共に民主党の李在明(イジェミョン)前代表の支持率をわずかに上回ったためだ。
金氏は25日、遊説先で保守系候補の一本化について「努力を続けていく」と述べた。李俊錫氏は一本化を繰り返し否定しているが、実現すれば選挙戦への影響が大きいだけに注目が集まっている。
李俊錫氏はかつて国民の力の代表を務め、尹錫悦(ユンソンニョル)前大統領の側近らと対立してたもとをわかった経緯がある。与党側はこの間、一本化を期待する発言を公に繰り返してきた。
23日に世論調査機関・ギャラップが発表した調査結果では、李在明氏が45%、金氏が36%、李俊錫氏が10%だった。独走状態だった李在明氏の支持率が落ちた一方、金氏と李俊錫氏の支持率は上向き、2人の合計が李在明氏を1ポイント上回った。これを受けて、金氏側の李俊錫氏への働きかけがさらに強まりそうだ。
一方、李在明氏は「李俊錫氏は結局、内乱勢力との一本化に乗り出すだろう」「当然、備えている」などと述べ、警戒と牽制(けんせい)を強めている。