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命名権を導入した信州大学の本部がある松本キャンパス=2024年10月31日、長野県松本市、小山裕一撮影

 信州大学(本部・長野県松本市)は、学内施設の名称に企業名やブランド名などが付けられるネーミングライツ(命名権)を導入すると発表した。学内施設を有効利用し、財源を多様化させるのが目的で、10月下旬から募集を始めた。

 信州大によると、命名権の対象になるのは県内にある松本、長野(教育、工学)、上田、伊那の全キャンパス、小・中学校などの付属学校。学内にある施設や講義室、学生たちが集まれるコミュニケーションスペースのほか、校舎や体育館など建物への命名も想定している。

 命名料は施設の利用状況や面積なども踏まえ、大学側との交渉で決まる。信州大は例えば、50平方メートル未満は年15万円、250平方メートル以上300平方メートル未満は年90万円(いずれも税抜き)を最低額として想定している。

 命名権を得た事業者は名称の看板のほかに、料金を追加すれば、対象施設に会社の概要や業務内容などを紹介する屋内広告も掲げられる。命名権の期間は最長で5年間。

 国立大学は2004年の法人化後、国からの運営費交付金が徐々に減らされており、独自財源の確保に迫られている。信州大の担当者は「大学の財源を確保するとともに、地域貢献にもつなげたい」と話している。すでに、企業からの問い合わせが来ているという。

 問い合わせは信州大財務部財務課資産管理グループ(0263・37・2129)へ。(小山裕一)

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