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安土城を再現する5画面のシアター=2025年3月12日午後、滋賀県近江八幡市、小西良昭撮影
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 安土城の最新考証を大画面で――。滋賀県立安土城考古博物館(近江八幡市安土町)の展示が新しくなり、18日から公開される。見どころは5連の大画面に映す歴史映像だ。

 博物館は、近江を舞台にした戦国時代を学べる施設。織田信長は1576(天正4)年、琵琶湖畔の安土山に城を築き始め、79年に天主(天守)が完成した。天皇がいる都に近く、交通の要であるこの地を選んだ。

 天主は地上6階、地下1階で、当時の技術や文化を集めたという。82年の本能寺の変で信長が自害した後に、城は焼け、85年に廃城となった。

 信長が宣教師に贈った城と城下の絵図「安土山図屛風(びょうぶ)」はローマに届けられた後、行方が分からない。史料が乏しく、「幻の城」と呼ばれる。

 見どころの映像(15分)は、天主と同じ八角形のシアターに大型の5画面をつないで上映する。タイトルは「織田信長と安土城~宣教師ヴァリニャーノが見た天下人の城」。

 宣教師が物語の語り手。天下人になる証しに信長が城を築いた意義をドラマ仕立てで伝える。展示改修の事業費は5億7千万円。

 県の担当者は「最新の研究や発掘成果の支えがある映像にした。家族層にも楽しんでほしい」と話す。

 また地形模型に様々な地図を映すプロジェクションマッピングもある。

 料金は大人600円、大学生360円、高校生以下無料。詳しくは同館(0748・46・2424)。

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