29日午後2時。ミャンマー中部を襲った大規模な地震から24時間が経過しても、首都ネピドーの総合病院には乗用車や救急車で負傷者が続々と運び込まれていた。
救急病棟は建物が倒壊し、地面に崩れ落ちていた。X線検査の病棟では検査待ちの負傷者をのせた病床が、入り口や廊下、庭先までずらりと並べられている。気力を失ったのか、無表情の男性。痛みに耐えきれず悲鳴を上げる女性。この日の気温は37度まで上がり、暑さや痛みで人々はいらだちを募らせ、病院内は混乱と不安感が漂っていた。
「朝から待ってるのにいつ検査を受けられるんだ!」。負傷者の家族と見られる高齢女性がどなり声をあげた。男性医師は「全員を処置できるよう全力を尽くしている」と話したが、対応が追いついていないのは明白だった。
ネピドー郊外に住む自営業の…