値上がりが目立つ身近な食べものは、コメだけではありません。総務省が18日に発表した6月の消費者物価指数によると、チョコレートの値段は前年より4割ほど高い水準になっています。チョコは高級品になっていくのでしょうか。国内シェア首位のメーカー、明治ホールディングス(HD)の松田克也社長に聞きました。
――チョコが値上がりしています。
「一番の理由は原料のカカオ豆が不作で高騰したことです。さらに光熱費や物流などのコストも上がり、値上げせざるを得ない状況になりました」
――カカオ豆の不作は、これまでも何度かありました。
「前は時間がたつと生産量が回復し、需給バランスがとれて価格が下がっていました。しかし今回は、数年前に始まった高騰がなかなか落ち着かず、値段が上がり続けて約4倍になりました。レベルが違う値上がりです」
――カカオ豆の高値は続くのでしょうか。
「そう思います。需要がしっかりあるからです。新興国の人たちがチョコを食べるようになったのも大きい」
――明治も「きのこの山」「チョコレート効果」といった主力のチョコ菓子で、複数回の値上げをしてきました。売れゆきに影響は出ていないのですか。
「販売量は減りましたが、目…