【相談】偏差値にこだわる両親、どうすれば?

(40代女性・保護者・滋賀県)

 我が子は、国公立大をめざす進路指導で評判の進学校ではなく、通学に片道2時間かかる高校を選びました。国際教育プログラムが豊富で、将来に必要な知識やスキルにつながる学び方ができると感じたからです。

 しかし、私の両親は、「なぜ時間やお金をかけて、わざわざ遠くの偏差値が高くない高校に行くのか」という思いがあるようです。我が子の選択を応援した私にも同じ気持ちがないとは言えず、板挟み状態です。

 集団教育がメインだった昭和や平成と比べて、今は一人ひとりの子どもたちが生き抜く力をつけるのが大切だと思いますが、古い考えにとらわれないようにするにはどうすればよいでしょうか。

【回答】石川県副知事で元経済産業省教育産業室長の浅野大介さん

 近年、全国で新しいコンセプトの学校が生まれていますね。個別最適、探究、グローバル、STEAM(文理融合)などを打ち出し、その先の大学入試では、暗記した知識を吐き出せば正解できる客観テストだけでなく、探究的な活動を問う総合型選抜に強みを持つような学校が増えています。道は一つではなくなっています。

 その先の大学生たちの成長の仕方も多様になってきました。18歳で大学に入学して22歳くらいで就職する学生がたくさんいる一方、石川県には、能登半島地震からの復旧・復興にどうにか貢献したい思いで、全国各地から大学を休学した若者が多く飛び込んできます。

時間や居場所の選び方ずっと柔軟に

 彼ら彼女らとはよく会話して…

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