専大松戸―健大高崎 一回裏健大高崎2死満塁、佐藤龍の左安打で秋山③に続いて栗原が生還、3点目を挙げる=2025年5月25日午前11時26分、ノーブルスタ水戸、八木正則撮影

 第77回春季関東地区高校野球大会(関東地区高校野球連盟主催、朝日新聞社など後援)の決勝が25日、水戸市のノーブルホームスタジアム水戸であった。健大高崎(群馬1位)は計13安打と打線が爆発。専大松戸(千葉1位)を7―2で破り、2年ぶり4度目の優勝を果たした。

青柳監督「今大会で一番打線が良かった」

 ◎…健大高崎は一回、1番打者の石田雄星(2年)、3番の秋山潤琉(3年)が安打で出塁。準決勝の山梨学院戦から4番に座る好調の栗原朋希(3年)が二塁打を放ち先制。さらに7番の佐藤龍月(3年)が2点適時打を放った。試合前に青柳博文監督は「3点取って守り切りたい」と話していたが、早くも想定通りの展開となった。

 四、六回にも、ともに石田の適時打で小刻みに加点。八回には、秋山が左翼への2点適時二塁打を放ち、突き放した。

 石田はこの日、4安打2打点の活躍。関東大会全4試合の打率は6割4分7厘を誇る。「セーフティーバントや走塁など、足を絡めたプレースタイルが強み」という石田。「とにかく出塁し、チームを勢いづける選手になれるよう、夏に向けても調整していきたい」と話した。

 青柳監督は「この試合が今大会で一番打線が良かった」と評価。特に栗原と石田について「2人がいなかったら、優勝はなかった」とたたえた。

先発は1年の石垣、3年の石垣が締める

 ◎…先発マウンドを任されたのは、準々決勝の習志野戦で公式戦初登板した右腕・石垣聡志(1年)。2回無失点で抑え、左腕・下重賢慎(3年)に託した。下重は五回に2連打とスクイズで1点を許すが、後半も試合を優位に進めた。

 4点リードで迎えた八回、最大のピンチが訪れる。この回から継投した公式戦初登板の右腕・神崎翔斗(1年)が3連打を浴び1失点。四球を出してなお1死満塁。

 「絶対ゼロで抑えるぞ」。救援に入ったのは背番号1の石垣元気(3年)だった。相手の5番打者に初球の直球をはじき返される。遊撃手・加藤大成(3年)の好守備で併殺に仕留め、切り抜けた。「加藤がしっかり守ってくれたので心強かった」。石垣元気は変化球を織り交ぜて九回を三者三振に打ち取り、優勝を決めた。

 加藤は「自分はエラーもして、打撃も良くなかった。何とか取り返したかった」。目指すのは夏の頂点だ。主将としてもチームをまとめる加藤は「僅差(きんさ)の試合ばかりで良い緊張感をもってできた。気持ちの部分を見直して、技術も強化しながら挑みたい」と語った。

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