2025年度の朝日がん大賞は、がん疫学研究で国内外のがん対策に貢献したとして、国立がん研究センターがん対策研究所の井上真奈美副所長(59)に贈られます。
たばこ、お酒、食生活、運動、体重、感染――。がんの予防に効果的なのはどれだろう。
欧米人ではなく、日本人のデータで初めて総合的に推計すると、たばこと感染の影響が大きかった。
12年に発表した研究成果は国のがん対策推進基本計画に引用され、優先順位をつけてがん予防に取り組む流れをつくった。さらに研究を進め、23年には予防可能なリスク要因によるがんについて、国全体での経済的負担を1兆240億円と推計した。
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