米国の関税・国境警備局は今月、カリフォルニア州サンディエゴに近いメキシコ国境のオタイメサで、覚醒剤メタンフェタミン約4587ポンド(約2トン)を押収したと発表した。覚醒剤はスイカに見せかけた1220個の包みの中に隠されていたという。
同局の発表などによると今月16日、国境検問所にスイカを積み荷とするトラックがメキシコ側から到着した。詳細に調べたところ、本物のスイカに紛れて、スイカの皮ににせた包み紙にくるまれた覚醒剤が見つかった。検査の結果、メタンフェタミンであることがわかったという。同局は、末端価格では500万ドル(約7億円)を超えるとみている。
米国では薬物の過剰摂取が深刻な社会問題で、米疾病対策センター(CDC)によると、2022年に薬物の過剰摂取で死亡した約10万8千人のうち、約3割がメタンフェタミンなどの合成麻薬に関係するものだったという。
麻薬カルテルの密輸手口は巧妙化しており、同局は同州南部とアリゾナ州で密輸阻止のための「アポロ作戦」を展開中だという。(星井麻紀)