試食会で備蓄米をほおばる江藤拓農林水産相。2022~24年産の食べ比べをして、「どれもうまい」とアピールした=2025年4月24日、東京・霞が関の農林水産省、内藤尚志撮影

 政府が3月に放出を決めた備蓄米約21万トンのうち、4月13日までにスーパーなどの小売店に届いたのは1.4%の3018トンだった。農林水産省が30日にまとめた2度目の流通先調査でわかった。農水省は通常より流通のペースが遅いとみている。店頭に並ぶ備蓄米が不足し、米価の高騰が収まらない状態が続いている。

  • 備蓄米、小売店に届いたのは0.3%のみ 3月の初回放出分調査

 農水省は備蓄米を入札によって放出している。落札した集荷業者はおもに卸売業者に配送し、それから精米されて小売店や飲食店に届く。

 1度目の調査では、集荷業者への引き渡しが始まった時期の3月17~30日の流通先を追跡した。3月10~12日の初回の入札で出した約14.2万トンのうち小売店に届いたのは0.3%の426トンと判明して、流通の遅さが浮き彫りになっていた。

 2度目の調査はその後2週間…

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