炊きたての新米

 政府が3月に2回の入札で放出した備蓄米約21万トンのうち、4月27日までにスーパーなどの小売店に届いたのは7.1%の1万4998トンだった。各地には行き渡っていないとみられ、米価を押し下げる効果は十分には出ていない。

 農林水産省が20日に発表した。備蓄米の流通先調査は3度目。4月13日までの2度目の調査では、約21万トンのうち小売店に届いたのは1.4%の3018トンにとどまっていた。

 流通のペースが上がり、農水省は、初動で業者間の輸送や精米の調整に時間がかかる状態が、ほぼ解消されたと分析。だが、「もっと速められる」(農産局企画課)とみて、3月の入札分の9割超を落札した農協系のJA全農に対し、今月上旬に出荷の前倒しを要請した。全農は5月20日に公表された3回目の入札結果の詳細で、約97%の9万6925トンを落札していたことも判明した。

 農水省は今月16日にまとめ…

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