店頭に並ぶ政府備蓄米=2025年6月7日午前8時56分、茨城県ひたちなか市、原田悠自撮影

 茨城県の2024年のコメ収穫量は33万8800トンで全国7位、関東地方ではトップだ。そんな米どころにも、比較的安価な政府備蓄米が流通し始めた。農業政策が参院選の争点に挙げられる中、県内での「令和の米騒動」の余波を取材した。

 「一列に並んでお待ちください」

 6月7日、茨城県ひたちなか市にあるスーパー「ジャパンミート生鮮館」。午前9時の開店前後に約600人の買い物客が詰めかけ、店員が声を張り上げていた。

 精肉の取り扱いの多さで有名な店だが、店内には「備蓄米」とラベルが貼られた5キロの米袋が積まれていた。価格は税込み1998円で、開店と同時に店員がバケツリレーのように1袋ずつ客に手渡していく。この日用意した1千袋は、数時間で完売となった。

 早朝5時から並んでいたという近所の男性(69)は「2千円しないんだから、安いよ。とにかく買えてうれしい」と笑顔で話していた。

■売れ行き好調、担当者「早く…

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