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ハイアットセントリック銀座東京で仕事体験をする高校生(左)。目線を低くして鏡の汚れの有無を確かめるよう教える、ハウスキーピングアシスタントマネージャーの浅賀健一さん=2025年3月27日、東京都中央区

現場へ! 巣立ちを支える(2)

 東京・銀座、高級ブランド店が並ぶ「並木通り」に面したホテル「ハイアットセントリック銀座東京」に3月末、緊張した面持ちの男子高校生の姿があった。

 「親に頼れない子どもたちの巣立ち支援」をする認定NPO法人ブリッジフォースマイル(B4S、本部・東京都港区)の事業の一つで、協力企業による2日間の仕事体験「ジョブプラクティス」に参加するためだ。

 児童相談所の「措置」で、高校1年生のときから、自立に向けた準備のため、都内の自立援助ホームで暮らすことになった。ひきこもっていた時期があり、学校へ行くことを最優先にしてきたが、次の段階として、夏休みに短期間、アルバイトに取り組む予定で、働くこと、仕事とは何かを間近に経験するため参加した。

「おまえもできる」背中押してくれた先輩

 別のホテルでアルバイトを経てホテル業界に就職した高校の先輩が「おまえもできるよ」と背中を押してくれた。

 フロント、レストランなどの中からハウスキーピングを選んだ。1日目はホテルの歴史や仕事などを座学で学び、午後からベッドメイクなど現場へ。2日目の最後に会議室で振り返りの時間があった。

 「1人では回らない職場だからこそのチーム力。人間関係、コミュニケーションの大切さが身に染みました。いい体験をさせてもらいました」

 そう話す男子高校生の声は…

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