住宅価格の高騰を背景に、夫婦で住宅ローンを借りる「ペアローン」の利用が全体の4割近くまで増えている。それぞれが融資を受けることで高額物件に手が届きやすくなるが、リスクもある。
東京都目黒区の会社員男性(36)は、昨秋から新居の購入を検討してきた。妻(32)の妊娠が分かり、子育てしやすい環境に移りたいと考えた。いまの中古マンションが手狭になることも見越した。
将来も価値が崩れない資産性を重視し、23区内の新築マンションに狙いを定めた。駅から徒歩圏の物件は人気が高く、モデルルームの見学もままならなかった。
購入希望者が殺到する中、今年春に抽選倍率6倍の港区のマンションに当たった。4LDKで80平方メートル。最寄り駅まで徒歩6分で、価格は約1億6千万円だった。
「今しかない」 夫婦で1.5億円ローン
夫婦の世帯年収は2千万円ほ…