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サウジアラビア西部ジッダで2025年3月11日、ロシアのウクライナ侵攻に関して協議した米国とウクライナの政権幹部。ウクライナのイエルマーク大統領府長官(中央)が同日、SNSに投稿した

北海道大の服部倫卓教授(ロシア地域研究)の視点

 米国とウクライナの高官協議で、ウクライナが30日間の暫定的な停戦に同意した。米ウ関係は修復したのか。「紛争の根本原因を取り除く必要がある」と主張してきたロシアは、暫定的な停戦の提案に同意するのか。服部倫卓(みちたか)・北海道大学教授(ロシア地域研究)に聞いた。

  • ロシアの同意と順守得られるか 見通せない米の説得
  • 会談決裂から11日、折れたウクライナ

 ウクライナにとって、和平が永続的であることが最も肝心な点だが、現段階では、そのために必要な米国のコミットメントはされていないのではないか。それでもウクライナは現実的に、米国の支援なしでは戦えない。米国からの当面の軍事支援、防空システムの維持、衛星などを活用した情報面でのサポートを受けるため、十分な停戦ではなくても、ひとまず米国と合意することが急務だということで応じたのだろう。

 悪化していた米ウ関係につい…

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