【動画】元寇迎え撃った伊予・河野氏を長編小説に 今村翔吾さん=戸田拓撮影

新刊「海を破る者」の出版を機に愛媛県庁を訪れた作家の今村翔吾さん=2024年6月24日、松山市一番町4丁目、戸田拓撮影
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 直木賞作家の今村翔吾さん(40)が24日、松山市の愛媛県庁を訪ねて中村時広知事と懇談した。今村さんは鎌倉時代の伊予国(現在の愛媛県)を舞台に、水軍を率いた河野(こうの)一族の活躍を描いた雄大な長編小説「海を破る者」(文芸春秋)を5月に出版。「知られざる地域の歴史にぜひ注目してほしい」と語った。

 「海を破る者」は13世紀、ユーラシアを支配したモンゴル帝国・元の襲来「元寇(げんこう)」を水軍の将として迎え撃った伊予の御家人・河野六郎通有(ろくろうみちあり)を主人公にした歴史小説。

 河野家の生まれで時宗を起こし、「踊り念仏」を広めた一遍上人ら実在の人物や、元に追われてルーシ(現在のウクライナ周辺地域)から日本にたどり着いた青い目に金髪の女性令那(れいな)、高麗人・繁(はん)ら、創作のキャラクターが入り交じり、活躍する一大歴史絵巻だ。

 2020年から「別冊文芸春秋」に連載。ウクライナ女性の登場はロシア侵攻以前に発想していたという。

 執筆の動機について今村さん…

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