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農園に残っていた梅の実=2024年7月8日、和歌山県みなべ町晩稲、松永和彦撮影
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 梅が記録的な不作に見舞われている。

 農林水産省によると、暖冬の影響などで出荷量は例年の4~5割にとどまり、過去数十年でもっとも少ない水準になる可能性があるという。梅酒や梅のお菓子の加工業者は梅の確保に追われている。

 総出荷量の6割を占める全国一の産地、和歌山県。7月初旬、みなべ町晩稲の「月向農園」では、収穫や後片付けを終え、ひっそりとしていた。例年は収穫作業などに追われるが、今年は1週間ほど早く終わったという。

 梅農家になって4代目の月向雅彦さん(62)は1.5ヘクタールの農園で、年間約30トンを収穫する。ただ、今年は例年の4分の1にとどまった。

 大型の冷凍庫には、今年と昨年に収穫した梅の実を保存している。だが、今年いっぱいで使い切ってしまうため、来年の在庫が無くなりそうだ。

たった2週間、でも影響は大きい

 月向さんは今年の元日から異…

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