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 愛知県出身で、岐阜県警「科学捜査研究所(科捜研)」での勤務歴を持つ新藤元気さん(31)が、小説家デビューを果たした。4月に刊行した初作品は科捜研の女性技官が主人公で、自身の経験も詰め込んだ。東海地方にゆかりのある新藤さんに、作品の読みどころや次回作の構想などについて聞いた。

 ――「科捜研・久龍小春の鑑定ファイル 小さな数学者と秘密の鍵」(宝島社文庫)が刊行されました。どんな作品でしょうか。

 神奈川県警の科捜研で働く女性技官の「久龍」と捜査1課の「熊谷」がタッグを組み、様々な謎に迫るミステリー小説です。

 科学捜査のディテールにこだわりつつ、知識がない人でも読みやすいかどうかを意識しながら書き上げました。

 ――科捜研での勤務歴があるんですよね。

 2018年から約2年半、岐阜県警の科捜研で働きました。物理科に所属して、火災現場の調査、銃器や刀剣の鑑定、防犯カメラの画像解析などが主な担当でした。

あいまいさ、一つひとつ除いていく

 ――科捜研ではどんなやりがいがありましたか。

 在職中に関わったひき逃げ事…

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