社長就任を打診されたのは2月12日夜。芳井敬一現社長から大阪市内のホテルに呼び出された。スーツに社章を付けて身なりを整えて向き合った。
「次をやってくれ」との言葉を掛けられ、迷いはなかった。「信用された以上は、期待に応えたい」。頭に浮かんだのは、社員一人一人の顔だった。
関東の複数の支店で、支店長として現場を指揮する経験を積んだ。2000年初頭のつくば支店長時代には、モール型商業施設の開発と運営のプロジェクトを任された。経験も乏しく、不安もあったが、「多くの人たちに支えられた。新しい物事への挑戦を恐れない社風が大和ハウスにはある」。
20年秋に住宅事業本部長に…