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「法律クラブ」で誘導尋問について解説する松尾宣宏さん=本人提供

 「加害者と被害者の年齢が離れていて、力の差があるから強盗に近いと思います」

 2月14日、千葉県流山市にある小山小学校。とあるひったくり事件が、強盗罪と窃盗罪のどちらにあたるのか――。法廷のように机をコの字に並べ、児童たちが活発に意見を出し合った。

 国内屈指の児童数(約1600人)を誇る同校で実施されているクラブ活動の一つ「法律クラブ」だ。元水戸地検検事の弁護士・松尾宣宏さん(49)が、子が通学している縁で、「クラブ活動に協力してくれる保護者はいないか」と学校側からPTA経由で依頼を受けて立ち上げた。

「小学生相手でも手加減はしない」

 「小学生相手でも手加減はしない」がモットー。おおむね月に1回、小学4~6年生を対象に刑事・民事を問わない題材で議論を促す。「法律という枠組みを通して、実社会の問題を自分事として考えてもらいたい」からだ。

 東京都江戸川区出身。学生時…

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